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執筆者の写真mami

レンレン

昨日の午後、無事に退院することができました。

退院にこぎつけるまで

永遠に続くジェットコースターに乗っている気分でした。


金曜日のお昼にSASHのエマージェンシーにかけこんで

順調に回復をしていたのですが、土曜日の朝に容体が急変し、

自発呼吸ができなくなったので

人工呼吸器に切り替えますと電話がありました。


夜中の12時の電話では順調に回復中だったので

朝の電話は、退院の見通し電話かなくらいに思っていたから、

自発呼吸をしないというまさかの急変事態に

「どうかレンを助けて下さい」と電話口で泣き崩れた夫。


夫はレンレンを本当に可愛がっていて、

もう可愛くて可愛くて仕方がないんです。

それがたまたま自分のいないときにこんなことが起こって

レンに会えないまま、レンがこのままいなくなってしまうかもしれない

という恐怖は相当なものだったと思います。


ベンチレーションをスタートして

容体は落ち着いたけれど、

予断を許さない状況が続く。


ベンチレーションを外して高濃度酸素チューブに切り替えたとき、

高濃度から低濃度に切り替えたとき、

酸素チューブを外したとき、

その段階段階の経過中がほんとにほんとに怖くて

どうか容体が安定したままでいますようにと祈る毎日でした。


ベンチレーションを取り付けたときと

ベンチレーションを外した日に面会に行きました。

ドクターから電話がかかってくるたびに

会いにいってもいいかと夫が聞くんでね、

ドクターがいいよと言ってくれたら、

その20分後にはもうSASHに着いてましたよ。


ベンチレーションをしているときは麻酔が必要なので

レンレンは眠っていました。

ICUルームのど真ん中でいろんな機械や管がとりつけられて

24時間体制で全てがモニタリングされていました。


さすがSASHだなと。

人工呼吸器とこれを取り扱うことのできる技師がいなければ

レンレンの命は助からなかったわけです。


そしてベンチレーションを外した日も会いに行きました。

酸素チューブを取り付けられて、

大人しくさせるために安定剤を使っていました。

ケージの中で眠っていたレンに

夫が「レンレン」と呼びかけると目を覚ました。

しばらく夫をじっと見つめていて、夫だと認識した途端、

尻尾をふりながら立ち上がってケージから出ようとするんです。

興奮させてはいけませんからね、

ナースさんが一緒にケージに入ってレンレンを落ち着かせて

とんとんさすりながら膝枕で寝かしつけてくれた。


最新の設備とそれぞれの専門分野があるだけでなく、

ドクターやナースさんたちが愛情を持って接してくれます。


私がもっと若くて英語がフルで話せたら

私はここで仕事がしたかったなと毎回ここに来るたびにそう思うのです。


だから次男にも

「あんたさ、クリーナーでもタダ働きでもいいから

SASHで仕事をさせてもらいなさいよ。こんなにいい職場はないよ」と言った。


「うん、そうかもしれないけど、僕犬アレルギーなんだよね」と

レンのよだれがついたところが真っ赤になった手を私に見せた。


結構なアレルギー反応で、彼には無理なことがわかる。


エンの骨肉腫のときも、コロナ禍でオンラインでのリハビリが多い中、

ロックダウンすることなく対面でリハビリをしてくれました。


SASHは本当に素晴らしい病院だと思う。


今日お迎えに行ったら、まず受付の方に

あなたのラブラドールは本当に素晴らしいわと言われた。

「日本語の方がいいかと思って

グーグル翻訳を使って日本語で話しかけたのよ」と。

「そしたらレンはこうやって全身を使って喜んだの」と。

ジェスチャーしながら教えてくれた。


多分英語日本語関係なく、

自分に話しかけられたから喜んだだけだと思いますけどね。

しっぽをお尻ごとブンブンふって挨拶するレンは

受付の方お二人をキュン死させたようです。


その後、ドクターからも

「レンはICUの皆と友達になったよ」と聞かされる。


薬などの説明、お家での注意事項などを一通り聞き、

では今からレンを連れてきますと部屋を出たドクターが

一向に戻ってこない。


やっと戻ってきたけど、レンの姿はなく、

「レンは私たちにとっても特別なのでバルーンをつけての退院で

お祝いをしてもいいですか?」と言う。


もちろん!Why not?ですよ。


受付で待ち構えているとナースさん達の先頭に立ち、颯爽と出てきたレンレン。

後ろのピンクのスニーカーの方がいつも一緒にケージの中で

膝枕をして寝かしつけてくれていたナースさん。

「今日はご飯も食べたけど、ICUの中を歩き回って皆からおやつを

たくさんたくさんもらって食べたわよ」 と教えてくれる。


このナースさんは特にレンにありったけの愛情をかけてくれていたようで

涙ぐんでいました。


人工呼吸器だけのお陰でなく、

こんなにたくさんの方から愛情をもらったらそりゃ回復も早いはずです。

今ここにレンレンがいること、全てのスタッフさんに心から感謝しています。


SASHはお値段が高いと言われていますが、

これだけ整った設備と多くの優秀なスタッフをキープしているのだから

そうなるのも当然です。


今回ICUでの治療費が11,000ドル、それに人工呼吸器が20,000ドルとの説明でしたが、

これはMAXのお値段だそうで、実際の請求額は20,000ドルちょっとでした。

保険が、限度額の15,000ドルをフルでカバーしてくれたので

私たちが支払ったのは5,000ドルちょっと。

15,000ドルくらい支払うだろうなと思っていたので3分の1ですんだのは大きい。


保険さまさまです。


ちなみに私たちが入っている保険はPetCoverというところ。

ミドルレンジの年間限度額15,000ドルのプランで毎月90ドルぐらいのやつ。


これはダメ、あれもダメと

なんだかんだで理由をつけて支払いが悪い保険会社が多いなかで

15,000ドルをすぐに支払ってくれたことにSASHの受付の方も驚いていましたよ。


もし保険会社をお探しの方、PetCoverお勧めです。


***追記 保険会社違ってました!

正しくはPet Insurance Australia です。

入っているプランはComprehensive Planで最初の1年は割引があって月々50ドル弱、

翌年から65ドル前後、8歳以上のワンちゃんは月々90ドル以上と高くなります。

PetCoverはエンのときに入っていた保険で、

エンがSASHで股関節の手術をした際にほぼほぼカバーしてくれたので

ここもとても支払いがよかったのですが、

その後どこかに吸収合併されて保険料が一気にあがったため、

マリー、レンレン、ネロは Pet Insurance Australiaに切り替えました。***


さて、お家に帰ってきたレンレン、

しばらく安静期間が必要ですが、うちにはちょい悪のネロがいるんでね、

ちょっと目を離すとすぐにレンレンを遊びに誘います。

なので目が離せません。


陽のかたまりのレンレンの存在は夫だけでなく

私にとってもかけがえのない存在。

無事に帰ってきてくれてまた私たちを笑顔にしてくれています。


昨晩、夫は床に薄いマットを敷いてレンレンと一緒に寝てましたよ。

しばらくそうするんだそうです。


ますますわがままレンレンになりそうです。

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mami  Sydney, Australia

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